JASOの概要

JASO(耐震総合安全機構)の概要

JASOは建築環境の耐震総合安全性を追求する専門家の集団です。

現在の建物やまちは大地震に対して本当に安全でしょうか? JASOは、対象範囲を建築単体のみならず、これに密接に関わりを持つまちづくりまで拡げて、調査・研究および開発を行い、これを情報発信することにより社会に貢献することを目指します。

JASOとは

JASO(耐震総合安全機構)は、阪神淡路大震災を契機に設立されたJARAC
(建築耐震設計者連合)の活動を引き継ぎ、2004 年内閣府の承認を受けたNPO
(特定非営利活動法人)です。
JASO の理念は、

(1) 生活者の視点に立って、地震に際し耐震安全性を総合的にとらえ、安全な住環境を整備する研究及び普及をはかること。
(2) 耐震安全性のレベルは、建物を構成している部位の弱いところで決まり、その弱いところを見つけ手を入れ改善すれば、その一段上の安全性を確保することができる、としています。

建物を構成しているさまざまな部位の耐震性は一律ではなく、それぞれには独自の安全性レベルがあり、組み立て方や構成のあり方で耐震性は異なるのです。耐震総合安全性は、構造体( 躯体)以外に外壁や窓をはじめ、室内を構成している仕上げ材や、生活するに当たって必要な水や電気等の耐震安全性のレベルの弱いところで決まってしまうのです。構造体が壊れる前に、天井が崩落し家具が倒れ、生命の保持が脅かされることが多いのです。これまでの地震でも、死傷者の多くは室内で起きています。地震による火災の発生も日常の50 倍に達し、社会が備えている消防力を大幅に超えてしまいます。このような地震災害に対してどう備えるかが大事なのです。

JASO は、JASO の理念にもとづき耐震安全性を総合的にとらえ、耐震安全性の確保のための対策を立て、実施に移す目安となる「JASO の耐震に関する考え方」を冊子にまとめています。JASO はこの理念のもとに、安全で安心して暮らせる生活環境の確保に寄与していきたいと考えています。
JASO の会員は、建築家、構造技術者、設備技術者をはじめ、防災専門家、エレベーター、家具の専門家やソフト面での建物管理者等の各分野の専門家で構成しています。その専門領域を越えて耐震性を総合的にとらえ、関連団体とも連携をはかり、安全な生活環境を確保するための研究と普及活動を行っています。

JASOの概念

主な事業

  • 総合安全性指針の作成
  • 総合安全性に関する技術の調査・研究および開発業務
  • 総合安全性に関する知識および技術の普及業務
  • 総合安全性の診断・評価・判定および設計業務
  • 工法、製品開発への協力および支援業務
  • その他総合安全性推進に関する活動

広報活動

  • 講習会、シンポジウムの開催
  • 技術資料、技術情報の出版
  • 社会向けホームページの開設
  • 会報による情報伝達